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■伊藤 亘希(ギタリスト)
2024年4月21日(日) 浜松市の江崎ギター工房にて
試奏ギター: No.35G松、No.80松、No.80米杉
江崎ギターをはじめて試奏しました。
No.35Gは、この価格とは思えないとても高いクオリティの楽器です。分離が良く低音から高音までバランス良く鳴っています。まだ新しいからか高音にやや固さがあったのですが、弾きこんでいけばこなれてくると思います。コンサートで充分使用できます。
No.80Gは、No.35Gに比べてさらに音色に品があり、明るさがあります。反応が良く、ピアニッシモで和音を弾いても曇らずに非常にクリアに鳴ってくれます。
No.80(米杉)は、杉らしい甘い音色がありつつも、少し松に近いようなハッキリした印象でした。高音を弾いたときに独特な倍音があり、キラキラとして華やかな楽器で、いろいろな表現を試したくなります。
全てに共通して言えることは、音域ごとの鳴りのバランスの良さ、音色の明るさが特徴だと感じます。パワーや重厚感重視というより繊細なコントロールに向いている楽器です。演奏性は私がこれまで弾いてきた中でも最上級です。いい意味で癖が少なく、弾いていてストレスがほとんど無いと感じました。
(記:伊藤亘希)