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音ピッチ(音程)へのこだわり

音階を決める平均率音階のフレッティング(フレットの位置)は計算で決めることができます。音階の周波数は弦長に反比例、弦の張力に平方根比例、弦の線密度に平方根反比例します。逆算してある音階の弦長は周波数(音階ごとに決まっています)と弦の張力、弦の線密度を入力し算出します。

 

弦が1本で弦の張力と弦の線密度の数値が固定されていれば問題ありませんが、現実はギターには弦が6本あり、弦メーカーがいろいろな種類の弦を販売しています。使用する弦により弦の張力、弦の線密度が異なり計算値では正確な音階が確保できずピッチのズレが生じます。

セット弦を張っても各弦の弦張力と弦の線密度が異なるので、各弦のピッチを補正するために公称弦長より1弦は0.6mm、6弦は1.2mmサドルが長くなっています。

 

それでも第3弦は弦径が太いので両側の支点でスムーズに正弦波の振動ができず弦長が短くなった状態となりピッチが高くなります。このピッチを補正するために、サドルの3弦部分は弦長を長くする加工して正確な音程を実現しています。この構造はヤマハでパテントを取得しましたが、随分前にパテント期限が切れ一般公開となっています。私はこの考え方は正しいと思っていますのでヤマハ方式を採用しています。

下駒弦長16-9.jpg

6弦と1弦の弦長差

下駒3弦16-9.jpg

3弦の弦長補正

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