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伊藤亘希 ギターリサイタル

​2024年4月20日(土) 浜松市・かじまちヤマハホール 浜松ギター鑑賞友の会・第123回鑑賞会

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 2024年4月20日(土)に浜松市中央区の「かじまちヤマハホール」で、浜松ギター鑑賞友の会の第123回鑑賞会「伊藤亘希ギターリサイタル」が開催されました。伊藤亘希さんは当会では初演奏で、初来浜とのことでした。

​ 伊藤さんは、大学を卒業後エンジニアなどの職を経験したのちに脱サラし、中学生以降親しんできたギターの道を選択し渡独。2022年にドイツのフランツリスト・ワイマール音楽大学ギター科学士課程を最優秀

の成績で卒業し帰国後、2023年にCD「Legénde(伝説)」を発売されました。第65回東京国際ギターコンクール本選入賞、第46回ギター音楽大賞・大賞部門第1位、第16回コマルカ・エル・コンダード国際ギターコンクール(スペイン)第3位など多数入賞されています。

 「プログラムは、ドイツ留学時代に学んだ曲を中心に古典からロマン派の音楽および南米の音楽で構成しております。前半のソルの練習曲は思い入れが強く、どれも短い中に音楽のエッセンスが詰まっている佳曲ばかりだと思います。シンプルな小品を美しく聴かせられるギタリストになりたいという自分のモットーを大事にし、留学中も卒業後も練習してきました。メルツのエレジーも思い出深い曲で、この曲の持つ魅力をお聞かせできればと思います。後半は、昔から親交のある冨山詩曜氏の愛らしく個性的なワルツ、そして南米の曲をお聴きいただきます。

バリオスも、モンターニャも、自国の伝統的な音楽とクラシックを見事に融合した魅力的な作曲家です。お楽しみいただければ幸いです」と伊藤さんからコメントがありました。

 曲間に作曲者や曲、曲との関りなどの解説がありました。演奏はコメントとおり「美しく聴かせる」、「曲も持つ魅力を表現する」の言葉通り、ダイナミックレンジが広くppの繊細な音も一音一音丁寧に、ギターの音色を大切にしている演奏でした。伊藤さんの感性が表現されたギター音楽の世界を感じながらリサイタルを堪能しました。今後は他の楽器との重奏にもチャレンジしていくとのことで、ギターとハープのデュオも計画しているとのことでした。

サイン会の後、友の会会員有志と一緒に居酒屋で打ち上げを行いました。参加者のギターの演奏技術やドイツの留学時代の話など質問に対して親切に解説されていました。夜遅くまでお付き合いいただき有難うございました。

 プログラムの構成について「今回のプログラムのコンセプトは特に決めずに、自分が弾いていて楽しい曲を優先しました。特にカタロニア民謡曲集はコロナ禍の間、自分のためだけに弾いていた曲集で、コロナ禍ただ自宅で過ごさなければいけない時間を支えてくれた曲で今でも大切に弾いています。それからスパイスとして現代音楽も入れさせていただきました。また、作曲家としての別の自分を見ていただければと思い、短い曲ですが自作品もプログラムに入れさせていただきました」との藤元さんからコメントがありました。

 演奏は「藤元高輝ギター音楽の世界」を最初から最後まで堪能しました。まったくミスタッチがなく、ダイナミックレンジも幅広く、曲の抑揚の中に藤元さんの感性を感じることができました。プログラムにない曲を4曲も弾いていただきました。私個人のまた聴いてみたいギタリストの一人に追加しました。

 サイン会の後友の会会員有志と一緒に居酒屋で打ち上げを行いました。参加者のギターの演奏技術や曲想など質問に対して親切に解説されていました。夜遅くまでお付き合いいただき有難うございました。

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