秋田勇魚 ギターリサイタル
2022年10月1日(土) 浜松市・かじまちヤマハホール 浜松ギター鑑賞友の会・第114回鑑賞会
秋田勇魚さんの浜松訪問は初めてで、会員からの要望もありリサイタルの実現となりました。
秋田さんは東京出身で28才。村治昇,高田元太郎に師事され、2017年にフランスとイタリアに留学され、国内や海外でのコンクールで優秀な成績を収められています。2021年国内や海外でコンサート活動を開始されています。ギターの原点を意識し、古典とコンテンポラリーの共存、日常や自然に溶け込む音楽を理想とされています。
プログラムは、第1部がヨーロッパの古典やロマン派の音楽、第2部が南米の民族性の強い音楽で構成されていました。秋田さんから「クラシックギターにおける最大の魅力は,演奏する曲のジャンルの多様性と楽器の持つ音色の豊かさにあると思います。西洋の優雅な音楽、南米の民族性のバリエーション豊かなリズム、ハーモニーを演奏します。それぞれ全く違った文化の音楽ですが、一本のギターで音色豊かに彩られる世界観を楽しんでください」とのコメントがありました。
私の主観ですが、秋田さんの音楽の基本的な考え方や曲の解釈で演奏されていると思いますが他のギタリストと異なった「秋田勇魚音楽の世界、ギターの世界」を感じました。演奏技術も素晴らしく、トレモロは凄く心地よく感じました。アサドの「アクアレル(意味は水彩画)」は3楽章からなるたいへん難しい曲で弾き終わったらハーと一息つかれ「いい曲だけど弾いたらおしまい。疲れる」と直後のコメントもありました。
ホールのルールでサイン会は中止し、終了後にコロナの感染対策を取って、少人数で秋田さんを囲んで食事会を行いました。秋田の音楽やギターに対する熱い思いも聞くことができました。彼なりの信念で演奏されているのが彼のギター音楽の世界となっていることが理解できました。今後の更なる活躍をお祈りしています。